医学部入試

【医学部入試】 地域枠が勧められるひと、勧められないひと

【前編】

【後編】

ご質問いただきました😃

公衆衛生医については、先の動画で解説しています😊

今回の動画では、地域枠について解説していきましょう😃!

医者10年目医師から、率直にお話しますので、きっとあなたの参考になるでしょう😊

【医学部入試】 地域枠が勧められるひと、勧められないひと

・地域枠って、そもそもなに?

まずは、地域枠について解説をしましょう😃

卒後、特定の病院に勤務する代わりに、給付型の奨学金を得る制度です。

給付型の奨学金なので、返済をする必要がありません😃

それも、かなり高額な奨学金になります😃

たとえば、こちらの大学では、月額15万円の給付がえられます。

総額1千万円も”給付”されるのは、とても魅力的ですね😊!

給付をうける代わりに10年間の指定病院での勤務が義務付けられます😃

ただ、10年間ぶっ続けで、勤務する必要はありません😃

こちらのように、途中、産休・育休をはさんで、勤務を続けることができます。

・地域枠を利用するメリット・デメリット

次に、地域枠を利用するメリット、デメリットを考えてみましょう😃

地域枠のメリット

・月額15万円の給付型の奨学金

まず、給付型奨学金であること、さらには、15万円ととても高額な給付を得られることです。

できるかわかりませんが、1種、2種の奨学金をさらに申請すれば、親の援助なしに、ほんとうに学業に集中して学生時代を過ごすことが可能でしょう😊!

学生中にバイトだけで、15万円も稼げないですよね😅。

・けしてへき地で勤務を強要されるわけではない。

自治医科大学卒の医師とは違い、地域枠で奨学金を得ても、へき地での勤務をするわけではありません。

いっさは、地方大学卒でそのまま、その大学の医局に所属しています😃

途中、出向して国内留学もしたりしていますが、いっさと同じようなキャリアを選ぶことも十分できます😃

出身大学の県の病院で勤務医をすればよいわけですね😊!

地域枠のデメリット

・卒後10年間の勤務指定がある。

卒後10年間も、その地域基幹病院の勤務を義務指定されています。

それはすなわち、その大学の医局に所属することを意味します。

または、初期研修病院からずっと、その病院に勤務をつづける働き方となります。

この決定自体を、高校生のうちに決めるのは、けっこう酷ですね😅

医者を始めて10年は、色々とチャレンジしてみたいことがでたりするものです。

また、10年医者をしていると、ちょっと緩やかな病院とか、私立病院とか、非常勤医師とか、自分で働き方を選びたくなったりもします😅

さらに、10年もその地域で医者をしていれば、10年が終わった後に他の地域で医者をする選択は、少ないと言えるでしょう。

この10年間で、得るものは、経験や技能だけではありません。

その地域の仕事場でのつながりや、人脈は、非常に大きな資産となります。

地域枠はその地域の医者を欲している制度です。

なので、、基本的にその地域で医者をするということが望まれているわけです。

・地域枠が勧められるひと

それでは、地域枠が勧められるひとはどんな人でしょうか?

基本的には、臨床医(一般的なお医者さん)を目指すひとです😃

このイメージが、高校生のうちに頭にある人は、地域枠を選択しても後悔はないでしょう😊

また、受験する大学が、地元の大学であるならば、なおさらオススメです。

なぜならば、将来的に地元に戻ることも多いからですね😃

・地域枠が勧められないひと

若いうちに、東京に出て研修をしてみたいとか、基礎研究をしてみたいとか、海外留学をしてみたいとか、、

こう思う人はあまりオススメはできません😅

まず、東京で研修をしたい場合はどうでしょうか。

初期研修の2年間だけ、都内で研修をすると言う方法もあります。

しかしながら、大体は、研修先の関連の医局に所属することが多いでしょう。

その時の選択の自由が狭まる事は、あまり良くないと思います😅

次に、留学や基礎研究を考えている場合はどうでしょうか。

このキャリアは、「アカデミア」のキャリアになります😃

もし、このキャリアを考えているならば、やっぱり、地域枠が欲している、「その地域で働く医者」からは逸れますよね😅

アカデミア分野に進むと、臨床医として勤務する時間がそもそも短くなります。

そしてアカデミアは、地域にとらわれずに、色々と場所を渡り歩くキャリアが多いでしょう😃

・(おまけ)国立だったら、地域枠は不要。

最後に、これらをまとめて、率直ないっさの考えを申し上げましょう😃

もしかしたら、こんなことを思っている学生さんも多いはず。

「大学の学費の支払いは大変だから、少しでも親に迷惑はかけたくない。」

「これだけ奨学金がもらえれば、親に仕送りができるかもしれない。」

とても頭が下がる意見ですが笑

そもそも、国立の医学部の学費はとても安いです。

6年間で、約390万円で、医者になることができます。

医者になれれば、年収1,000万円以上はかたく稼げます。

なので、10年も働かずに、十分返済することが可能です。

あと、親に楽をさせてあげたいと言うのも、しっかりと医者になってから可能です。笑

それどころか、親にいい医療を与えてあげられることこそ、よっぽど親孝行になります笑

最後に…

もし、医者になった後のキャリアプランが、まだ見えていないならば、奨学金は応募しない方が良いと思います😃

実際に、研修医が終わったあたりから、「あれしてみたい、これしてみたい」が出てくるもの。

それが選択できなくなると思うと、この1,000万円は結構高くつくと思います。

ABOUT ME
医師YouTuberいっさ
地方国立大学医学部卒、医師。 整形外科専門医、医学博士。 You Tubeでは、医者のかたわら、 動画配信700本以上を達成。 既に2,000人以上の登録者がある。 "医者のキャリア形成"を中心に、 医療にまつわる話を配信している。