研修医の先生、専攻科は決まりましたか?
今回は、専攻科選びについて、少し違った視点からお話ししたいと思います。
それは
「やりたくないこと」
から考えるという方法です。
◯専攻科えらび やりたくないことから考える
①なぜ「やりたくないこと」から考えるのか?
②具体的な考え方
③人間関係の重要性
④自分との対話を大切に
①なぜ「やりたくないこと」から考えるのか?
「やりたいこと」
を見つけることは大切です。
よく学校の先生から、
「自分の得意なことをみつけなさい。それで仕事をするとよい。」
などと指導をもらいますよね。
「やりたいこと」「好きなこと」
を見つける重要性を語っている教材や動画などは多いものです。
しかし、現実はやりたいことはなかなか見つからないもの。
(だから、教材のテーマになりやすいといえます)
実は、人間は
「やりたくないこと」
の方が見つけやすい生き物です。
たとえば、
わたしにも子どもがいますが、好きなことをしているときは何も言いません。
でも嫌なことがあると、すぐに機嫌を悪くします。
このように、人間は嫌なことに対して敏感なのです。
医学生時代は、嫌なことでも我慢する技術が身についてしまいます。
たとえば、医師国家試験のための勉強です。遊びたい気持ちを抑えて、興味のない分野も含めて勉強しなければなりません。
そのため、自分の本当の気持ちに蓋をしてしまうクセがついてしまうのです。
そこで、今回は「やりたくない」ことにむしろ目をむけてあなたの専攻科えらびをかんがえてみましょう!
②具体的な考え方
まずは当直について考えてみましょう。
内科系の当直は患者数も多く、専門外の疾患も診なければなりません。
一方、外科系の当直は比較的さっぱりしています。
処置が終われば一段落つきますし、検査結果をそれほど細かく追う必要もありません。
このように、当直業務の違いから自分に合う科を考えることができます。
また、対人関係が苦手な場合は、画像診断科や病理診断科という選択肢もあります。
これらの科は、患者さんや看護師さんとのコミュニケーションが比較的少なくて済みます。
もちろん、当直や対人関係が苦手だからといって、すぐに避けるべきではありません。
慣れれば大丈夫になることも多いですし、若いうちの当直は収入面でもメリットがあります。
しかし、本当に苦手なことを無理に続けるのは、長い医師人生において得策ではありません。
③人間関係の重要性
わたしは最初、血液内科医になろうと思っていました。
しかし、指導医の先生との相性が合わず、最終的に整形外科を選びました。
今振り返ると、これは正解だったと思います。
人間関係の悩みは、仕事の悩みの大きな部分を占めるからです。
好きなことは努力すれば好きになれますが、嫌なことは努力しても嫌なままのことが多いのです。
だからこそ、「やりたくないこと」から
専攻科を考えることも、一つの方法として有効だと考えています。
④自分との対話を大切に
研修医のうちは、仕事を覚えるのに必要に追われています。
しかし、この時期だからこそ、自分との対話の時間を持つことが大切です。
わたしも研修医のときは、なかなか将来の道が見えませんでした。
1年が経っても、仕事ができるようになった実感もありませんでした。
研修医1年目の先生はそんな気持ちなのではないでしょうか?
「仕事もままならないのに、自分の将来についてなんて考える余裕なんてないよ。」
という声が聞こえてきそうです。
それでも、自分の心の声に耳を傾けることで、少しずつ道が見えてきました。
たとえば、当直のときの気持ちを振り返ってみましょう。
「この科の当直は本当に大変だ」
と感じるのか、
それとも
「忙しいけれど充実している」
と感じるのか。
また、患者さんと接するときの自分の気持ちはどうでしょうか?
コミュニケーションを取ることが楽しいのか、
それとも負担に感じるのか?
誰かに相談する必要はないので、なるべく正直に自分と対話をしてみましょう。
【まとめ】
◯専攻科えらび やりたくないことから考える
①なぜ「やりたくないこと」から考えるのか?
②具体的な考え方
③人間関係の重要性
④自分との対話を大切に
このように、
日々の仕事の中で感じる
「嫌だな」という気持ちは、
実は大切なメッセージなのです。
その気持ちから目を背けずに、
しっかりと向き合ってみてください。
それが、あなたの
長い医師人生における、
最適な道を見つける
ヒントになるはずです!
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