医学部6年間で、医師に必要な勉強を行います。ただ、学生中は色々とアルバイトを通して社会経験をつむ良い機会です。筆者は医者10年目の医師ですが、学生中のアルバイトで医者になってから役立つものをご紹介します。
1.飲食店、コンビニアルバイト
・医学生中に接客業をするとよい。
医療とは関係ありませんが、お客さん相手の接客業をするとよいです。なぜなら、医者になって多くの患者さんに接することになるからです。医学生の中には、中学生、高校生とずっと勉強ばかりしかしなかった学生が多くいます。また、部活動をしてきた学生でも、多くの全く知らない人を相手にする経験はしません。
・アルバイトで、プロのマインドセットを養う。
コンビニや飲食店のアルバイトでは、多くのお客さんに接します。また、遊びではなく、仕事として接客をすることで、対価をもらいます。そこには、プロとしての多少の緊張感を伴います。同様に、研修医や医者も、医療を提供することで対価としてお給料を頂きます。こちらも、プロ意識が求められますが、学生中からアルバイトをすることで、仕事をする上でのマインドセットを養うことができます。
・患者さんの背景を知る上で、アルバイトをしておくとよい。
患者さんの病歴を聞くうえで、その方の仕事について聞くことは大切です。たとえ、定年で仕事をリタイアしていたとしても、以前勤めていた仕事について聞くことで、現在の生活感を推し測ることができます。学生中のアルバイトの最大の利点は多くの仕事を経験できることにあります。飲食業だけではなく、コンビニアルバイトや日雇いのスポットバイトなど、仕事でしか得られない経験は多くあります。
2.家庭教師、塾講師
医学生ならば、まず取り組みやすいのが、家庭教師や塾講師といったアルバイトです。大学受験で培った経験を存分に発揮できます。
ここでの経験は、「上手に教える」技術が身に付きます。医学部や東大、京大の受験に臨む生徒ならば、多少のサポートだけで、学力が上がります。一方で、勉強が苦手な子も指導します。勉強の内容をいかに易しく説明するか、モチベーションを保つようにどう工夫するか、といったことが身につきます。医者になてからも、後輩に指導する場面は多くあります。また、患者さんやそのご家族に解りやすく説明する場面で、教師として教えた経験は役立ちます。
・地方大学であると、そこまで家庭教師や塾講師の需要は多くない。
都市圏であれば、医学生の家庭教師や塾講師の需要は高いです。たとえば、医進専門予備校があれば、医学生は塾講師だけでなく、チューターとしても需要があります。また、都会のほうが、受験熱が高いため、家庭教師のニーズも多くあります。
一方で、地方大学の場合は、都会ほど需要がありません。塾も多くはなく、医学部入試といった高いレベルは要求されません。また、移動手段として車がないと、塾講師や家庭教師のアルバイトにもつけないことがあります。なので、地方医大の場合、家庭教師や塾講師といった教育系のアルバイトにこだわると、アルバイトを得られない可能性があります。
3.ブログ、メディア運営
ウエブやインターネットを活用した、仕事は医者といえど今後重要なスキルになります。自分のブログやYou Tubeチャンネル、SNSチャンネルを持ち、運営していくことをメディア運営と言います。
・医学部入試、医学部生活、医師の仕事は特殊技能
医学部入試に始まり、医学部6年間の生活や学習内容は、他学部と比較しても、相当特異的なことです。これらの経験を自分のメディアで発信することは、将来大きな収入源となる可能性を秘めています。医者の仕事内容もとても特殊なことなので、発信する価値が高いです。
また、つちかったウエブ技術は、率直に役に立ちます。将来開業する場合でも、病院のH.P.を外注すれば、何十万〜100万円単位でかかったりします。それを自分で作れれば年1万円程度で運営ができます。
医学生中のアルバイトは、医者になってからも役立つ場面は大いにあります。なので、積極的に色々なアルバイトをしてみることをオススメします。