ご質問いただきました😃
さて、どうですかね🤔
地方で医者をしている限り、真逆のイメージが強いですが。。
・地方は医者不足
いくつか、データをお示ししましょう😃
(引用:https://www.city.fukuoka.med.or.jp/jouhousitsu/report230.html)
上記のグラフをみると、大都市圏の採用率と人口あたりの医者数の多さがわかります。
「都市圏は郊外から出勤するので、医者数が充実しているように見えているだけ」ともとれますが、都市圏に人口比であっても医者は多いと言えるでしょう。
一方で、茨城県、埼玉県、福島県、秋田県、新潟県あたりは、平均採用率が54%ととても低い。
ちなみに、いっさの県はもちろん後者の部類なので、医者不足を実感するのもうなずけます。
また、新専門医制度になってからの、研修医後、医者3年目の医籍登録者数をみてみましょう。
こちらを参考にすることで、新たな医者がどこで勤務を開始するかわかります。
医者は研修医後、一度働く地域を決めると、そこから動かないことが多いので、大体、むこう10年くらいの、医者の偏在のバランスは推し量れます。
(引用;https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000589738.pdf)
3年目の医者数をみると、東京や神奈川は着実に増えていますね😅
県によっては、地方国立大学が100名以上、毎年はいしゅつしているのに、100名を切っている実態がわかります。一方で、東京は毎年新人が1,000人以上、神奈川も500名近いひとが新たに医師登録をしています。
このデータをみると、医者の不足・過剰は地域差が大きくでることがわかるでしょう😃
・今後20年間は医者不足の状況は続くでしょう。
次に、人口動態をしらべて、日本全体における医師不足が続く時期について考察してみましょう。
結論は、今後20年間は間違いなく、医者不足は継続すると、いっさは思っています。
2020年現在の人口動態です。
(参考文献:上級国民/下級国民 橘玲 著)
この図を見て色々と切り取ることはできますが、一つ言えるのは、生産年齢人口が最大であることです。
いままで、ずっと、生産年齢人口は最大でした。
例えば、1970年や1995年を見てみましょう。
特に1995年はバブル崩壊後ですが、生産年齢人口がかなり多くを占めていて、日本全体に活気があった印象をうかがえますね😅
それでは、2040年を見てみましょう。
ここまでくると、老年人口が生産年齢人口とほぼ同等の人口比率になることがわかります。
老人が多くなれば、それだけ、病院、医療、医者を必要とする人口は増えるでしょう。これは、医者をしている実感としてもわかります。
この人口動態をみると、医者不足(特に今後20年間)は続くトレンドと考えます。
・30年後は?
一方で、30年後以降はどうでしょうか?
「生産年齢人口=老年人口」となってきます。
この時期に差し掛かると、増やした医療財源が余るようになると思います。
なので、結論は、、
むこう20年は医者は今のように雇用の心配もなく働けますが、30年後は普通に失業する医者がでてくるでしょう。
なので、今の医学生さんや若手医師の先生は、結構危機感をもって将来に備えるべきだとおもいます😃