実は、こちらにこそ、本当は表では、話しずらい内容です。
まず、儲からない専攻科の具体的な話をする前に、儲からない専攻科の特徴について話していきましょう。
これこそ、誰も教えてくれない内容です。
全身管理が必要な専攻科。
全身状態が不安定な患者さんを見る科は、
残念ながら儲からない専攻科です。
これは、勤務医として働いていても、給料が少なくなりやすい。
例えば、血液内科や、循環器内科、外科は患者さんの病状が安定しずらい。
こういった科で勤務をしていると、なかなかバイトもできません。
他の科の先生が早めに仕事を終えて、医者バイトをサクッとするほうが、よっぽど年収が上がります。
それでは、個別に見ていきましょう。
実は儲からない専攻科 4選!
血液内科
血液内科とは、白血病や、リンパ腫、骨髄形成症候群といった、血液疾患を専門に扱う専攻科です。
かなり強力な抗がん剤治療を行うので、
全身状態は待ったを許しません。
なので、長時間勤務になりやすい特徴があります。
・外来ニーズが高くない。
血液疾患を患う患者さんは、他の高血圧や糖尿病といった患者さんに比べて、数が少ないです。
また、透析や関節リウマチ治療のバイオ製剤といった、高単価な医療行為をバンバン行いません。
なので、病院も血液内科の専門外来を欲したりしません。
そのため、医者バイトをしても、一般内科医としての技量しか求められないわけです。
・アカデミアに近い。
血液内科の特徴(良いところ)としては、研究(アカデミア)に近い臨床であることです。
臨床サンプルも、血液なので、
取りやすいメリットがあります。
このため、研究に憧れて、血液内科になる先生も多くいます。
しかし一方で、アカデミアに近いと言う事は、
収入が得られづらいと同義です。
大学に在籍する時間も長くなれば、それだけ収入が減りやすい状況になります。
こう言うのも恐縮ですが、、
患者さん同様、医者も報われにくい専攻科といえます。
小児科
小児科は良く、不良債権部門とも言われます。
・高価な薬を使わない。
子供は、そもそもの生命力が高いため、
補液や栄養をしっかりと与えるだけで、病状が立ち直ります。
なので、老人が使うような、薬を常に飲むわけではありません。
そのため、処方からの収益そのものが高くありません。
そのため、処方からの収益そのものが高くありません。
・薬の量も少ないので、薬代が低い。
薬自体も体重や年齢に応じて、量を調整します。
確かに調整料は得られるかもしれませんが、薬の使用量が少なくなる分だけ、薬価が下がります。
なので、同じように大人に処方するよりも、薬代が安くなってしまいます。
・人手が多くかかる。
子供の注射や処置をする際は、しっかりと押さえつけて処置をしないといけません。
なので、人手がかかるわけです。
そのため、小児科は、人件費コストも高くかかります。
外科
外科もなかなか報われない科です。
・長時間手術が多い。
外科の手術は、どうしても長時間の手術が多いです。
3時間〜6時間の手術は、定型手術でも多いでしょう。
さらには、12時間以上の手術もあったりします。
そして、手術が終わった後も、患者さんの容体が安定しないことも多くあります。
さらには、術後のリオペのリスクも普通にあります。
こんなでは、うかうかとアルバイトすることもできません。
・外来ニーズが少ない。
外科と言うと、外科外来で、整形外科のような傷の処置をイメージするかもしれません。
しかしそのほとんどは、整形外科がメインにみる領域です。
外科は、がんや腫瘍を取るのが専門です。
なので、がんの発見や診断は、内科でなされるわけです。
そのため、外来ニーズは、そこまで高くはありません。
・開業にむかない。
外科は開業にむきません。
よく、「外科内科医院」と見かけることが多いですが、、
これは、外科なのか内科なのかよくわかりませんよね。
内科にもなりきれないし、外科(整形外科)にもなりきれない、中途半端な開業スタイルになりやすいです。
形成外科
「えっ、形成外科は儲かる専攻科じゃないの?」
確かに、その側面はあります。
特に、美容整形の分野に進めば、
年収3,000万円〜5,000万円稼ぐことも十分可能でしょう。
しかしながら、そういった美容整形の需要が高いのは、東京や大阪といった大都市圏での話です。
地方で、形成外科美容していると、
実はなかなか働き口は多くありません。
・外来ニーズも中途半端。
形成外科の得意とする、植皮や皮弁の治療は、主科として働くよりも、サブとして働くことが多いです。
そのため、他の医師からのコンサルトがあって、仕事が発生します。
なので、形成外科専門外来を開いても、どんどん患者が来るわけではありません。
さらに、四肢の植皮や皮弁は、整形外科医が行うこともできます。
そのため、形成外科外来のニーズは、実は高くありません。
特に、美容以外の分野では、専門外来のニーズは高くありません。
そのため、バイト口が思いの外、多くはないでしょう。
なので、形成外科医の働き方は、そんなに広くないのが事実だと思います。