医者は、忙しさと収入には関連がない。

医者をはじめて、10年以上が経過して、よくわかったことがあります。

それは、医者は、忙しさと収入には関連がないことです。いや、むしろ忙しくない医者のほうが収入が多い事実もしりました。

いっさも昔は、忙しいことは美徳と考えていました。

しかし、子供ができて、大学院生で色々学び(多くは、私生活の方で)、今では考えが180度かわっています。すなわち、忙しいことは良くないとおもっています。

こちらの動画講義をご覧いただければ、忙しくするだけが医者の働き方ではないことを知ることができると思います。

収入は、忙しくない医者>忙しい医者

勤務医であっても、忙しい医者と忙しくない医者がいます。

それは勤める病院によって違います。また、同じ病院であっても、専攻科によって忙しさに違いがあるのも事実です。

結論ですが、忙しくない医者のほうが、収入が高くなりやすいです。このことについて解説します。

あなたはこう思うかもしれません。

「忙しい医者(外科や循環器内科など)の方が、時間外勤務があるので、収入は増えやすいでしょ?」

しかし、これは真実ではありません。

忙しくない医者は、空いた時間で医者バイトをしているからです。

医者のアルバイトは、時給1万円〜です。

なので、週末の半日の外来で、3万円以上のバイト代をもらうことができます。これを週2回すれば、年収72万円を増やすこともできます。

いっさの後輩でも、平日に当直をこそっとしている医師もいます。

地方だと、高単価なアルバイトがゴロゴロしているので、一晩で6〜8万円ほどにもなります。この当直を1回/月でも増やせば、80万円ほど年収を増やすこともできます。

じつは、医者でイチバン美味しい働き方が、医者バイトです。これをできるかできないか、するかしないかで、医者の収入・年収は大きく変わってきます。

だからこそ、忙しくない医者のほうが収入がよくなるわけです。

優秀な医者ほど、忙しくなるワナ

優秀な人ほど、たしかに仕事ができます。しかし、案外できすぎるのも幸せではないなと、最近よく思います。

医局に所属すると、だいたい誰が優秀で、誰があまり優秀ではないか、なんとなく周りも認知していきます。そして、「こいつはできるな。」とお目をつけてもらうと、だいたいは大学に招集されたりします。

これが本人が望んだことならばよいですが、そうでもないことも多いです。

さらには、優秀な人に多くの仕事が集まってきます。それはけして、収入アップにつながる話ばかりではないです。むしろ、医者の仕事の多くは、給与アップや収入の増額には寄与しません。これは、医療職の宿命ともいえます。

【裏話】優秀な人ほど、年収がじつは下がりやすい。

先程の話に続いて、優秀な医者の末路をお話してみましょう。

優秀な医者は、すぐにバレます(笑)。

すると、大学に招集がかかります。まず、間違いなく大学院進学を勧められるでしょう。

そこで、断る力がある人はよいですが、優秀な人は自分でも優秀であることはわかっているものなので、そんなに悪い気はしません。

「大学院に進学したほうが、勉強になるし、キャリアアップにもなるよ。」という言葉を素直に受け入れます(もちろん、間違いではありません。)。

しかし、医者の大学院生は、やっぱり大変です。そもそも、収入がガクッと落ちる。私立の大学院生は、普通に無給で大学の仕事をさせられたりもします。

こちらの動画もごらんください。

○いっさは見た!? 隣の”無給医”

なんとか大学院を卒業後も、大学での勤務が続くでしょう。基本的に、大学人として働くことは、給与が低くなることにつながります。

実際に、大学外来の時給は2,000円でした。

○大学病院 時給わずか2,000円⁉︎ \これ、ホントです/

まあ、ここまでくると、自分で選んだ道といえばそのとおりとなりますが、、

周りから言われるがまま、また、自分でも本当に何がしたいのかわからなく、大学で仕事を続けている医者は案外多いものです。

忙しいことはけして美徳ではない。

最後に、忙しいところが、そのまま美徳ではないことをお話しておきます。

以前のいっさは、忙しく働くことが本当に美徳だと思っていました。実際に、時間外200時間は働いたこともあります。

こちらの動画でも解説しています。

○医者 時間外 200時間 労働していたころの、お話。

このころは、時間めいいっぱい仕事があることが嬉しくおもっていました。
(なので、これだけ働けたのだとも思います。)

ただ、忙しいとは、「心を失う」と書きます。

このような働き方ばかりしていると、家族や妻に愛想をつかされてしまいます。実際に、いっさは都会で、妻に逃げられた人たちを多く知っています。

20台までは、仕事を集めて探すことで、自分の成長にもつながるでしょう。

ただ、
30台になって、中堅医師として働くようになったならば、自分のできることややりたいことによりフォーカスして仕事を選ぶことも大切です。

今では、なるべく忙しくしないようにむしろしています。仕事をなるべく効率化したり、後輩や先輩に頼めることを頼んだりしています。

また、いっさは、医者バイトも定期的に2回/月継続しています。これは、収入をあげるだけが目的ではありません。

医者バイトをすると、効率的に自分の仕事をこなす癖がつきます。また、日頃の自分の仕事単価についても考えるキッカケになるからです。

医者のバイトの始め方はこちらの記事で解説しています。

○医者のバイト【始め方】\無料で解説/